みなさんフッ素(フッ化物)について知っていますか?
名前を聞いたことがあっても、実際どのようなものかご存知ない方も多いと思います。
今回から数回に分け、フッ素が一体どのようなものなのか、このブログにてわかりやすく紹介していきます👩🏻💻
今回はフッ素の歴史とそのはたらきについてご紹介します!
1800年代から日本をはじめ世界の各地で斑状の歯の異常が報告され、1936年にアメリカ公衆衛生局のトレンドリー・ディーンらによって地域的に多発する斑状歯(歯のフッ素症)の原因が飲料水中に過剰に含まれるフッ化物であることが解明されました。
その後、調査が行われ、斑状歯の人は虫歯が少ないということが分かり、飲料水のフッ化物の濃度がある範囲であれば歯のフッ素症の発現を抑え、う蝕(むし歯)が少なくなることが判明しました。
そして、フッ化物を利用したう蝕予防の試験が開始され、各試験の安全性と有効性が確認され、フッ化物応用の普及とともに、子供たちを中心にう蝕が急激に減少しました。
現在日本では、フッ化物配合の歯磨剤、フッ化物洗口、フッ化物歯面塗布が使用可能となっています。
フッ化物の働きとしては
①初期むし歯の修復
②歯質を強くする
③むし歯菌の抑制などです。
また、むし歯の予防として、フッ素以外にはシーラント(予防処置)や食事(甘いもの)のコントロール、ブラッシング、フロスの使用、歯科医院での定期メインテナンスなどがありますが、中でもフッ化物とシーラント(予防処置)はエビデンスレベルが最も高いとされています。
次回はフッ素の効果的な使用方法について紹介していきますので、楽しみにしていてくださいね✨
歯科衛生士 M
★今回のブログを作成する際に参考にした書籍:荒川浩久 「乳幼児から高齢者まですべての患者さんへのフッ化物活用ガイド―高濃度フッ化物配合歯磨剤対応版 」インターアクション (2017/12/11) 39ページ
「歯科衛生士 2022年1月号」 クインテッセンス出版株式会社 (2022/01/10) 63ページ 「歯科衛生士 2021年7月号」クインテッセンス出版株式会社 (2021/07/10) 26ページ